大判例

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東京高等裁判所 昭和25年(う)1675号 判決

刑事訴訟法においては、起訴の始めから、裁判所をして被告事件につき予断又は偏見を抱かしめないように仕組まれていること、及び原審第一回公判調書の記載によれば、原審裁判官が、証拠調に入るに先だち、被告人に対し、前科、学歴、収入、生活程度、扶養家族等を尋ねた後「被告人が本件行為をした覚えはないと犯行を否認しているにも拘らず、起訴されたについては何か被告に疑われる点があつたのではないか」との問を発していることは、いずれも、所論指摘のとおりであつて、右各発問事項特に前科の点、及び疑われる点等についは、この段階において尋ねることが適切妥当でないことは勿論であるが、しかしこの程度の問を発したからといつて必ずしも被告事件について、偏見又は予断を抱くものとは断じ難く、従つて原審裁判官の右措置を目し、原判決破棄の理由とすべき判決に影響を及ぼすことの明らかな訴訟手続の法令違反であるとは認められないから論旨は理由がない。

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